歯周病

歯周病でお悩みの方へ

今、このホームページをご覧になっている方は、歯周病でお悩みで、どうにかして解決する方法を探してここにたどり着いたのだと思います。

ご安心ください。歯周病は一度発症してしまうと再発しやすい病気ではあるのですが、その原因やメカニズムは解明されており、治療も予防もできる病気です。

しかし、日本には歯周病の患者さんが400万人もいるといわれます。軽症の方も含めれば、国民の80%が歯周病にかかっているという調査結果も出ています。治療も予防もできるといっても、多くの患者さんが苦しんでいるのが現実です。

どうしてこんなことになってしまったのでしょう。
主に2つの原因が考えられます。

理由1日々の歯のケア／生活習慣に原因がある

歯周病は、「生活習慣病」です。歯科医院で治療するだけでなく、ご自宅でも歯みがきなどのケアや生活習慣の改善が必要です。これらができていないと、常に歯周病になりやすい環境で生活していることになってしまいます。

理由2歯科医院でのケアが「非科学的」

もうひとつは、歯科医院での治療に原因があることが考えられます。
歯周病の治療といえば、歯石や歯垢を取り除くことに終始している歯科医院が多いです。これらは確かに重要ですが、これだけで十分ではありません。
歯周病は、歯周病菌を原因とする感染症です。原因となる菌を退治していかないと、治すことはできません。

治療しても再発してしまう方、何本も歯を失ってしまった方は、たいての場合、このどちらか、あるいは両方に問題があります。

正しい知識をもって対応すれば、歯周病は治療と予防ができる病気です。
お悩みの方は、まずは当院にご相談ください。

当院の歯周病治療「オーダーメイドプログラム」

精度の高い治療を行うには、的確な診断が必要です。その後、お口の状態に合わせて最適な治療法を提案いたします。

当院の診断方法と、治療についてご紹介します。

「精密機器」による精度の高い検査・診断

「CT検査」であごの骨の状態を確認

歯周病は、あごの骨を溶かす病気です。目には見えない歯肉の中で、病状は進行していきます。骨の様子を確かめるため、当院では「CT」を用いて検査します。
CTは、レントゲンと同じくX線を使った検査装置です。多くの歯科医院ではレントゲンを使って歯周病の病状を検査していますが、2次元のレントゲンでは詳しい病状を把握するには限界があります。
CTは、360度回転しながら撮影するので、あらゆる方向からの透過映像を3次元的に確認でき、レントゲンより精度の高い診断が可能です。

「原因菌」を直接叩く、効果的な治療

歯周病は、細菌による感染症です。歯周病の治療の基本は、細菌の塊ともいえる歯垢や歯石を取り除いていくことにありますが、これだけでは不十分です。当院では、次のような方法で原因菌に直接アプローチし、治療効果を高めていきます。

殺菌能力の高い「CO2レーザー」を活用

当院では、CO2レーザー（炭酸ガスレーザー）治療器を積極的に利用しています。CO2レーザーの光には、強い殺菌力があり、歯周ポケットなど歯周病の患部に照射することで、原因菌を効果的に退治できます。

患部にレーザーを用いるというと「痛いのでは？」と思われるかもしれません。しかし、レーザーの光は表面のみに作用するので内部に影響は少なく、痛みもほとんどありません。

抗生物質を用いた「歯科内科療法」

抗生物質のひとつである「ジスロマック」という薬を服用していただきます。一般的な抗生物質は歯垢の中にまでは入らないのですが、ジスロマックは歯垢の中にも浸透し、細菌の増殖を抑えます。

「重度」の歯周病を治療する「歯周組織再生療法」

歯周病が進行すると、歯を支えている骨が溶かされ、歯がグラグラしてきます。一般的にはここまで症状が進行すると抜歯を避けられないのですが、当院では「歯周組織再生療法」とう治療法で、あごの骨を再生することに取り組みます。

骨が再生すれば、抜歯する必要はなくなります。

具体的な治療法を、以下に紹介します。
（以下の治療法は、症例によっては適用できないことがあります）

エムドゲイン／リグロス

歯肉を切開し、あごの骨がなくなった部分に「エムドゲイン」や「リグロス」という薬品を直接塗ることで、骨の再生を促します。個人差はありますが、およそ数ヶ月〜1年程度で骨が再生します。エムドゲインは自費診療となりますが、リグロスは保険診療でも対応可能です。

誘導組織再生療法（GTR）

歯周病を治療すると、失われた歯肉や骨は少しずつ再生していきます。実は、骨にも再生する能力が備わっているのです。ところが、骨よりも歯肉の方が再生するスピードが速く、本来は骨が再生するべきスペースを歯肉が埋め尽くしてしまい、実際には骨は再生されません。

そこで、歯肉の再生スピードを抑え、骨の再生を促す治療法が「誘導組織再生法（GTR）」です。骨が再生するべき場所を「メンブレン」という膜で保護することで、骨が歯肉に邪魔されずに再生します。

歯肉を審美的に回復する「歯肉移植術」

歯周病が進行すると、歯が長くなったように見えることがあります。歯周病菌が歯の周囲の組織を壊してしまい、歯肉が下がってくるためです。歯周病の治療を終えれば、歯肉は回復しますが、病状の進み具合によっては元通りにはなりません。

この状態を改善できる治療法が「歯肉移植術」です。上あごからご自身の歯肉を切り取り、患部に移植することで、退縮した歯肉を回復させることができます。

奥深くの歯石を取り除く「歯周外科治療」

病状が進行すると、治療器具が届かないほど歯周ポケットが深くなることがあります。こうなると、通常の方法では歯周ポケットの中の歯石を取ることができません。

このような場合、歯肉を切開して歯石などを取り除く「歯周外科治療」で対応できます。

FOP法

「FOP法」は、歯肉を切り開いて奥深くの歯石を取り除く治療法です。直接目で見ながら歯石を取り除けるので、ほとんど取り残しがありません。

生活習慣の改善が、歯周病の根治には欠かせません！

歯周病の治療は、私たち歯科医院と、患者さんの二人三脚で進めます。

歯周病は「生活習慣病」です。歯科医院で治療を繰り返しても、歯周病を引き起こした原因となる生活習慣が変わらなければ、いずれ再発してしまいます。

このため患者さんには、歯科医院での定期的なメンテナンスを続けていただくだけでなく、ご自宅で毎日の歯みがきなどを習慣付けていただく必要があります。

歯周病は、お口の中だけの病気ではありません。近年の研究では、歯周病が次のような重大な病気に関わっていることがわかってきました。

• 糖尿病
• アルツハイマー病
• 脳卒中
• 狭心症
• 心筋梗塞
• 早産
• 低体重児出産

「歯周病＝歯を失う病気」という認識ではなく、「歯周病＝命にかかわる病気」と、考えを改めていただきたいのです。

冒頭に書いたように、歯周病の原因は解明されているので、治療や予防ができます。毎日歯みがきを続け、定期的に歯科医院でメンテナンスを受ければ恐れることはありません。

お口のケアをしっかり続けて、歯周病を根治させましょう。